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厚労省 労働時間規制欠かせない過労死状況 15年度過去最悪レベル

投稿日時: 2016-06-29 19:26:29 (917 ヒット)

以下、引用です。

  「多様な働き方」や「柔軟な働き方」という言葉がここ数年、労働の現場でよく聞かれる。労働時間に縛られない働き方で生産 性を上げるのが狙いだ。政府が提出している、1日8時間、週40時間の労働時間規制の適用を除外する労働者を作る労働基準法改正案「高度プロフェッショナ ル制度」(残業代ゼロ制度)も、その一つだ。

 労働人口が減少する中、生産性を向上させる重要性は理解できる。だが24日、厚生労働省が公表した今回の2015年度の労災状況まとめに見られるよう に、長時間労働は改まらず過去最悪レベルの過労死状況が続いている。精神疾患は残業時間だけでは労災認定されないが、認定されたうち192人が過労死認定 ラインの80時間以上の残業をしており、うち65人は160時間以上に及んでいた。

 固定残業代制度や裁量制などは労働時間が見えづらい。「柔軟な働き方」として数時間の休憩を挟む中抜き労働など、新たな働かされ方も広がっている。これらが長時間労働隠しにつながっている面は否めない。

 労働に柔軟性や多様性を持ち込むのならば、労働時間の絶対上限規制や、勤務と勤務の間の休息の長さを規定する(勤務間インターバル規制)など、労働時間を厳しく管理する制度の導入が欠かせない。

(6月24日 毎日新聞)