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シルバー人材業務で怪我 自己負担 健康保険適用の訴え棄却 奈良地裁

投稿日時: 2015-02-27 19:48:42 (1239 ヒット)

以下、引用です。 

 シルバー人材センターから委託された仕事中にけがをした男性(当時70)の長女(43)が、けがの治療に健康保険が適用されず自己負担になったのは国が法整備を怠ったからだなどとして、国と全国健康保険協会を相手取り、80万円の損害賠償や療養費不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が26日、奈良地裁であった。牧賢二裁判長は「(法整備されなかったのが)違法とまでは言えない」などとして原告側の請求を棄却した。

 判決などによると、男性は2009年11月、奈良県内の住宅にある庭木の手入れを委託されたが、作業中に石垣が崩れて足の指を骨折。センターと男性は雇用関係になく労災保険が適用されなかった。また当時男性は、長女が加入する協会けんぽの被扶養者で、健康保険についても「業務上のけが」として適用されなかった。

 判決は、原告側が主張した法整備の怠慢との指摘を退け、療養費の不支給も「裁量権の逸脱はない」と判断。改正後の健康保険法の適用もないと結論づけた。

 訴訟を契機に、シルバー人材センターの委託作業中やインターンシップでのけがなど、労災も健保も適用されない「制度の谷間」の問題が表面化。国は13年10月に改正健保法を施行し、業務中のけがや病気で労災保険が適用されない場合に健康保険が適用されるようになった。

(2月26日 朝日新聞)