残業月188時間 小樽の病院職員の過労自殺認定 賠償求め遺族提訴
以下、引用です。
小樽市の小樽掖済(えきさい)会病院の男性職員が2015年12月に自殺したのは、極度の長時間労働によるうつ病が原因として、小樽労働基準監督署が労災認定していたことが21日、分かった。認定によると1カ月間の時間外労働は最長で188時間に上った。遺族は今年2月、安全配慮義務を怠ったとして、病院を運営する一般社団法人日本海員掖済会(東京)に約1億2600万円の損害賠償を求める訴えを、札幌地裁小樽支部に起こした。
訴状によると、男性は05年、臨床検査技師として就職。15年7月ごろから病院の新築移転に向けた電子カルテの移行作業などで業務が増え、同年12月上旬にうつ病を発症、旧病院の屋上から投身自殺した。亡くなる直前の1カ月は時間外労働が188時間に達し、連続勤務は50日に及んだ。
男性の妻は16年5月、小樽労基署に労災を申請した。労基署は「業務による心理的負荷が原因で発病した精神障害により、自殺に至った」などとして同年11月に労災認定した。
妻ら遺族は、病院側が男性の過酷な長時間労働を認識していながら放置し、安全配慮義務を怠ったと主張。その上で「裁判を起こさなければ、労災で亡くなったことや病院の責任について、社会に明らかになりにくいと思った」とした。
小樽掖済会病院は、北海道新聞の取材に対し「労災認定を受けたことは真摯(しんし)に受け止めており、残業時間を短縮するなど労働環境の改善を進めている。それ以上は個人情報に関わるので、答えられない」としている。
(8月22日 北海道新聞)
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