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三菱重工社員の労災認定 内部告発後「心理的負担」

投稿日時: 2010-08-03 08:50:52 (2805 ヒット)

 大規模工事の現場を統括する「監理技術者」資格の不正取得を内部告発後報復で仕事を奪われ体調を崩したとして、三菱重工業社員西村茂さん(56)=休職、子会社出向中=が求めた労災申請について、国の労働保険審査会は2日までに認める裁決をした。

 裁決は7月14日付。審査会は裁決理由で、内部告発との因果関係は判断しなかったが「ほかの社員が忙しくする中で仕事がほとんどない状態に置かれ、心理的負荷は相当強かった」と指摘。労災と認めなかった神戸西労働基準監督署長の処分が取り消され、支給手続きに入る。

 裁決によると、西村さんは同社神戸造船所に勤務していた2004年7月、社内のコンプライアンス委員会に不正を投書。同年10月以降、担当業務がほとんどなくなった。05年2月に自律神経失調症との診断を受けた。

 西村さんは翌月、国土交通省に通報。国交省によると、監理技術者資格の取得には実務経験が必要だが、要件を満たさない不正取得が判明した。

(8月2日 共同通信)